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いらない不動産は放棄できる?

「不動産って放棄できないの?」と聞かれることがたまにあります。子供たちが地元を離れ都会で家を買い、田舎の両親は既に亡くなり後には両親の住んでいた土地建物と多くの山林が残った…というケースです。いずれ田舎に戻る予定もあればいいのですが、そんな予定もないとなると、田舎に残された不動産が重荷になってきます。売却できればいいのですが、アクセスしにくい田舎、しかも限界集落などとなると簡単に売れるものでもありません。不動産が負動産と呼ばれてしまうのです。

一応民法には『所有者のない不動産は、国庫に帰属する』(239条第2項)という条文があります。誰の持ち物でもない不動産は、国のものというわけです。だからと言って所有を放棄すれば、国が引き取ってくれるわけではありません。放棄された不動産をすべて国が管理することとなると、管理コストもかさみますし(しかもそれは税金から支払われる)、なにより固定資産税等の税収が無くなってしまいます。国としては誰かに所有してもらって税を徴収できた方が都合がいいわけです。さらに所有権放棄に関する整備された法律もないことから、現時点では土地の所有権を放棄することはできないと考えた方がよさそうです。

ただ、山林の放置が続くと、山が荒れてしまい、ひいては重大な災害の発生につながる危険があります。そこで自治体レベルで山林の所有権放棄を受け付け、包括的に管理するといった手法を取る自治体も出てきているようです。

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